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今月の法話
2009/09
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月刊「白光」に掲載された法話の抜粋です。



呼吸法と宇宙のサウンドについて.

西園寺 由佳

今月の法話について

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呼吸は魂がしている.

今回は呼吸法について書かせていただきます。と言っても、私には呼吸についての専門的な知識がないので、何を書かせていただこうか考え込んでしまいましたが、有り難いことに、ふと開いた合気会の雑誌には、呼吸についての特集が組まれていました。※1
東洋では呼吸法というものが、何千年も前から瞑想法の重要な基礎として研究されていたそうです。その東洋的な呼吸の捉え方を現代風に言い換えると、私たち人間は発電機とバッテリーの両方であり、呼吸法によって宇宙から根源の力を受け入れ、それを生命力として肉体に蓄え、使っているのだと説明されていました。
また、私たちが生きていく上で必要な呼吸法は、二つの条件(必要不可欠である動作)のもとで存在していると記されていました。一つは、生物として酸素を血液に入れ、二酸化炭素を排出するという動作。もう一つは、人として宇宙根源の智恵と力を受け入れるという動作です。
合気道において、呼吸はとても大切なものだそうです。正確な呼吸法を日常の中で真剣に行なえば、命の力が向上して、どんな面でも力が発揮されていくとのことでした。そして五井先生がとても親しくされ、また尊敬していらした合気道開祖・植芝盛平先生は、合気の呼吸とは生命力を発揮する力だとおっしゃっていたそうです。呼吸法について書かせていただく前に、この特集記事を読ませていただき、とても勉強になりました。

呼吸法は魂磨きそのもの.

五井先生は、人間にとって一番大切なことは、自分の魂を磨き、霊性や本心を開発することだとおっしゃっています。また、五井先生はこのようにもおっしゃっていました。「神の信仰をするほどの人間というのは、無畏怖、無恐怖、不退転、不動心の心がなくてはならない」と。これらの心境は、日々の信仰によって得られるものでありますが、そこに呼吸というものも大きく関連していることに気づきます。人間、恐怖や不安を感じると、たちまち息が荒くなるものです。また、深呼吸をすると落ち着くように、深い呼吸には安心感や心を穏やかにする効果があります。自らが日々の生活の中で正しい呼吸法を行なっていくことは、自然と深い呼吸とそして安心、不動の心をも作り上げて導いていくことになるのだと思います。
私自身、呼吸法を行なうと、大自然と宇宙を感じずにはいられません。自分の喉を中心に、頭全体から響き聞こえてくる呼吸の音は、時に大海を思い出させ、時に自然の中を通りすぎるそよ風を感じさせ、そして時に大きな山のゆったりとした響きを感じます。その時、私自身の肉体の中で、大自然が調和し、鳴り響くのを感じます。そしてそのひびきに自分自身が、包み込まれる感じがします。
よく生まれたての赤ちゃんは、胎内と似た音を聞くと安心して泣き止むといいます。私たちも呼吸法を通して、自然と自らの身体から宇宙のひびきを発することによって、安心感が生まれるのだと思います。私たちは肉体を通して、大元である宇宙のひびきを作り上げているのです。そして、それは単に宇宙のひびきを作り上げるだけではなく、そこにある大宇宙エネルギーを、肉体の隅々にまで入れ込んでいるのです。

呼吸法の中に、大宇宙の法則が息づいている
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深い呼吸が出来るようになってくると、自ずと変化が現われてくるはずです。そして、その経験を通して、私たちはより宇宙と一つになっていけるのです。私たちの生命が、宇宙の大法則と一つになることによって、本来の自分を発揮していけるのです。
「生命とはこの宇宙に遍く満ち充ちていて、その生命の流れは、いずれも大生命の働きによるものなのです。」これは五井先生のお言葉です。その生命の流れを一番実感できるのは、自分自身が呼吸法の中に入っていくことなのだと思います。すると、大生命こそは無限の知恵であり、無制限の創造力が内から溢れてくるのです。
それはまさしく最初にご紹介した合気道のお話と同じように、生命エネルギーを自らの中に入れ、蓄えていくことなのです。宇宙のエネルギーを取り込むために、呼吸は不可欠な方法なのであります。(後略)

※1出典は、『合気道探求』(財・合気会出版芸術者)の多田宏師範のお話です。


「白光」2009年9月号より