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鈴の心を求めて
2004/10
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磯貝恭史(神戸大学海事科学部教授)

今から30年前の大学院生の時でした。何か世に役立つことをしたいといろいろな本を読み漁っていた時に五井先生の著書に触れ、「世界平和の祈り」のことを知り、直ちに会員となって、当時の本部があった千葉県市川市の聖ヶ丘道場を訪ねました。
普段の曜日でしたので大きな会合もなく、二、三の少人数のグループでの勉強会や座談会などが行なわれていました。その時に「よくいらっしゃいました」とやさしく声をかけられた方のお顔を見て驚きました。私にとって全くの初対面で顔見知りのはずはないのですが、私の心は以前からよく知っていると告げてくるのです。名前は思い出せないのに、なぜか懐かしくてたまりませんでした。
その後、大学に職を得て、研究テーマを探していたときのことです。ベル研究所にあるデータ解析部門の責任者の著書を翻訳する仕事が突然舞い込み、その中のトピックを研究課題に選びました。そのテーマは引用文献がほとんどなく、誰もが手を出したがらない課題でしたが,私には解けるという気が強くしたからです。
仕事を始めると答えが数式の形で直ぐに判ってしまいました。ただ、その式の意味が全く分かりません。結局、意味が判明するまでに10年ほどかかりました。
最近、私の物の見方を根底から変えてしまうようなことが起こりました。地方へ仕事で出かけた折、地元の会員の方々に案内されて、巨岩遺跡の前で輪になって、「我即神也の印」「人類即神也の印」を組んだ時のことです.印を組んでいる最中に巨大なブルーの美しい光が右の方から目の前に入ってきました。驚いて、どなたであろうと思って右を見ると、光を出していたのは遺跡の巨岩でした。
印の働きとして「すべてのものと交流する」とは聞いていましたが、岩が印に応答するとは思いもしませんでした。我々の働きかけに反応するとは、岩が生きているとしか考えられません。それも高度な意識を持って、そう思うと、今までの狭い生命観が吹き飛んでしまいました。目に見える物、目に触れない物もすべて生きているのではないかと思い至りました。
日頃、私たちが気づかずにいる心の働きは実に不思議です。見知らぬ人々の中から心の友を探り出したり、論理的な手続きを踏む前に問題の答えが分かったり、あるいは、心の働きを阻害するような想いの殻をつけていると、時期が来ればその殻を打ち破ってしまい、一段と澄んだ心に脱皮する。その結果として与えられるのは生きる喜びです。私たちの一生は本当の心を探す旅といえるでしょう。
最後に、五井先生が作られた私の好きな詩の一部を引用してこの稿を締めくくりたいと思います。

こころ

こころよ こころよ どこにいる
まことのこころよ どこにいる
探し求めて幾転生

中からっぽで音さえる 鈴の心になる望み
抱きてたどる人の世の 憂きも辛きもかみしめて
命なりますりんりんと

わたしはこころの在り場所を はじめてしっかり知りました
こころは天にありました いのちの中にありました
光の中にありました 私の中にありました

(白光聖歌集より引用)



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