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私の法友
2005/09
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川崎正一(埼玉県東松山市)

信次さんは同じ団地に住んでいて私の最も身近な法友である。一戸建てに一人で暮らしている。88歳で高齢だが、家事はすべて自分でこなしている。4人の子供がいて、それぞれ家庭を持っているが、誰の世話にもなるつもりはないという。信次さんは小柄でしかも元気一杯である。
私たちは2年前の夏、知り合った。五井先生の著書『神は沈黙していない』を差し上げたことがきっかけである。信次さんは次の日、興奮しきった様子でやってきた。
「求めつづけていれば神様は必ず答えてくださるんですね。この本を読んで目が醒める思いがしました。私が知りたくてたまらなかった真理がすべて書いてありました」 それから交流が始まった。週に一度わが家にやってくる。一緒に祈り、印を組み、あとは真理の話をする。真剣そのものの信次さんの心境は目にみえて高まっていった。
今年の一月、信次さんは自宅で心不全による呼吸困難におちいり緊急入院した。数日後、妻と二人で見舞いに行った。やつれて声がかすれてしまっていたが、意識はしっかりしていた。声が出ないので信次さんはベットに起きあがるとノートに心境を書いてくれた。
「死線をさまよったことで霊界の存在をはっきり感じました。今は何の恐怖もありません。霊光写真のあの霊光が私たちの本体であり、生命はすべて永遠なのですね。変化変滅する現象や肉体にとらわれていては心の安らぎはない。現象の奥、想念以前の生命の世界が私たちの本住の世界であり母体であることがよくわかりました」
信次さんは息をつぎながら一字一字ゆっくり書いてゆく。私と妻は両脇から信次さんの手元をのぞきこんでいる。
「思い通りにいかなかった88年の生涯もこれは私の学習のプロセスだと思えてきました。守護の神霊の存在は大きいですね。すべては神々によって運ばれていることを強く感じます。今は生も死もおまかせしています。いつ卒業してもいいという気持ちです。次はどんな世界でどんな体験をするかと思うと、ワクワクして来ます。五井先生のみ教えに触れることができて本当に幸せでした。この2年間で今生の総仕上げができました。もう一度地球に生まれてきたら今度は初めから人類のために働くつもりです。川崎さん、奥さんありがとうございました」
30分かけて、このように心境を綴って死を覚悟していた信次さんは、その後奇跡的に回復した。退院して再び一人暮らしを始めた。さすがに今度は週3回ヘルパーさんの介助を受けることになった。現在も信次さんは週に一度わが家にやってくる。先日も玄関に入ってくるといきなり話しはじめた。
「やっとわかりました。空間というのは極微の粒子の海で、物質世界はその海に浮かんでいる小島なんですね」
信次さんはますます元気である。



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